昭和39年（1964年）6月17日

自分の権利を主張するために他人の権利を踏みにじったり、権利と権利が正面衝突をして火花を散らしているごつごつしたこの世の中を、明るくなごやかにそしてほのぼのと温めてくれるのは、なにげなく行われる小さな親切や、心温まる善意であろうと思います。小さな親切やささやかな善意というものは、他人から、認められようとか、感謝されようとか、表彰されようとか、そういったことをいっさい意識しない純真な人間の素朴な現れであります。いわば奉仕を意識しない奉仕とでもいうことができようかと思います。ロータリーの奉仕の精神もここにあるということができましょう。この意味におきましてなにげなく行われた小さな親切や、心温まる善意の現れを捜し出し、これに光と水を注ぐことによってそのささやかな善意の種が広く世の人々の心の中に飛び散って、つぎつぎと善意の芽生えがみられるようなささやかなてだてにしたいという考えから、10周年記念事業として本賞を制定することに決定した次第であります。

平成6年（1994年）4月10日

当クラブは、1994年、創立40周年の節目を迎えるにあたり、記念事業委員会を設置し、委員会を中心として、真摯な検討を重ねた結果「延岡ロータリークラブ文化奨励賞」を制定する事に決定した。　この賞は原則として、延岡市の中学生、高校生を対象とし、主として美術部門あるいは音楽部門等とくに優れ、かつ芸術性豊かで、さらに温かな人間性に富んだ繊細な心の持ち主であることが認められ、地域社会の文化の向上に大いに寄与したと思われる生徒を表彰するものである。